KOGEIマガジンVol.2 新田一也さん

市民がボランティアライターとなり作家やアーティストに取材を行う「KOGEIマガジン」第2回目の今回は、古地図アプリ「古今金澤」という個性的なアプリを手掛けた新田一也さん。アプリという現代的なものを手掛ける新田さんが工芸祭に関わることになったきっかけはどこにあるのでしょうか。そのルーツを探ってきました。
文章:小坂深愛(金沢21世紀工芸祭ボランティアライター)

新田一也(にった・かずや)
金沢のIT職人集団「エイブルコンピュータ」代表取締役。古地図アプリ「古今金澤」の他、森林管理システム「円空」、スマホ向けファイルマネージャ「Fire Care」等、さまざまなアプリ開発を手掛ける。

ー「自分の好きなこと」がきっかけに

 

新田さんと工芸との関わりはお茶がきっかけでした。新田さんは10年以上お茶を続けており、若手工芸作家の作品を購入することも行っています。お茶を始めるきっかけは、「やってみたい」その一心でした。お茶を嗜むにあたって、「極めようというよりも、楽しむことに重点を置いています。仲間を呼んでお茶会を開き、お気に入りの茶道具を見せ合い、楽しんでいます」と新田さん。

お話を聞いていて、出てくる話はお茶の次に、歴史の話でした。幼少期から歴史に詳しかったのかと思えば、そうではなく、古地図アプリ「古今金澤」を作成した際に、金沢について調べることで金沢の歴史に詳しくなったのだそう。新田さんの開発された「古今金澤」は、現在の金沢の地図と1600年代の金沢の古地図を照らし合わせながら見ることができるというアプリです。

 

ーマルチアーティストである光悦と金沢

 

新田さんがアプリ開発の際に出会ったのが金沢と深いつながりを持つ本阿弥光悦という人物です。「書、陶芸、作庭、お茶などさまざまな分野で素晴らしい才能を持つ本阿弥光悦と金沢との繋がりを知ることで金沢がもっと好きになる」と新田さんは語ります。

趣膳食彩「共鳴する才能〜光悦と金沢〜」の会場となる経王寺には、本阿弥家の直系が建てたお墓があり、まさに、本阿弥家ゆかりの地なのです。本イベントでは、光悦との関わりが深く、歴史好きにとってはたまらないお土産も。本阿弥家ゆかりの地で、光悦と金沢のお話を聞きながら素敵な食膳をいただいてみませんか。

 

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